商品が良すぎて売れない(T_T)  

     

From:寺本隆裕

大阪のスタバより、、、

「商品が良すぎたため、売れなかった。」

何年か前、そんな奇妙な商品の相談を受けました。

「商品は良いのに売れないんですよ〜」ということを言う人はたくさんいますが、商品が良すぎたために売れなかった、というのはあまりないケースです。

とはいえもちろん、そんな話を僕らも鵜呑みにはしません。

「良すぎたから売れない」ってのは違うだろう。マーケティングが問題で、商品の価値をちゃんと伝えることができてなかったからだろう。と思い、詳しく話を聞いてみることにしました。

するとこの商品。
本当に「良すぎたために売れなかった」ということがわかりました。。。

本当に「◯◯するだけで◯◯できるようになる」という魔法のような商品だったのです。

あなたも雑誌やネットで「寝るだけで◯キロ痩せる枕」「持ってるだけで億万長者になる財布」というような、まあ胡散臭い広告を見たことがあるでしょう。見た瞬間「んなわけないやろ」と相手にしないような、、、まぁ平たく言うと「ウソの」広告です。

でもこの商品は、
それが「本当に」できるというもの。

売り手は「めちゃくちゃ売れる!」と興奮していたそうです。

この商品は、世界を変える画期的商品だ!と、、、、

でも大失敗。なぜ?

この商品は、大して売れず、結局販売中止になってしまいました。

魔法のような商品。
誰もが売れると確信していた画期的商品。

それはなぜ、売れなかったのでしょうか?
あなたは、その理由がわかりますか???

その理由はシンプルで、その商品の広告メッセージを、見込み客が「信じなかった」からです。
どんなに画期的商品でも、どんなに素晴らしい商品でも、どんなに魔法のような商品でも、、、

どんなにベネフィットを強調しても、見込み客がそれを信じなければ、売れないのです。

見込み客は「魔法」を見たことがない

ベネフィットというのは、それをアピールしただけだと意味はなくて、
それを「信じてもらう」こととセットです。

話がうますぎる、そう思われてしまうか、
普通は、「ああ、またこれ系のウソの広告ね」とスルーされます。

あるマーケティングの権威は、

「99%信じられるビッグな約束よりも、
100%信じられるほどほどの約束のほうが、10倍パワフルだ」

と言っています。

だとするなら、
我々マーケッターができることは、次の2つしかありません。

1.約束を、信じられるレベルにまでトーンダウンする。

その商品を買って見込み客が得られる結果。
その約束を、見込み客が信じられるレベルにまでトーンダウンする方法です。

たとえば、「この新しいビジネスチャンスは、ゼロから始めて3ヶ月で月の利益を500万円得られる」という画期的なものだったとしましょう。でも、その約束をトーンダウンして、「どんなに進みの遅い方でも、毎日1〜2時間、少しずつ取り組めば、12ヶ月以内に毎月追加の利益を50万円は得られる」という風に言う、、、という感じです。

それが実際に3ヶ月で500万円得られるものだとあなたが確信していたとしても、それを見込み客が同様に確信できなければセールスのパワーはありません。胡散臭いと思われてスルーされてしまいます。

ポイントは、100%信じてもらえるか?ということです。(99%ではなく)

2.証拠で塗り固める。

証拠、証拠、証拠、、、

とにかく反論のしようがないくらい、証拠で固めることです。大きく分けて証拠には3つの種類があります。

①その商品のベネフィットが本当に得られるという証拠。
②その商品の売り手(つまりあなた)がまともな人で、信じてもいいよという証拠。
③その商品を買い手が確実に使いこなせるよという証拠。

「お母さん、僕もう二度と悪いことはしないよ!」と「約束」することは簡単です。でも、信じてもらえない約束は意味がありません。見込み客は基本、広告メッセージを疑っています。なぜならそれは自然な防衛本能だからです。全てのセールスメッセージを信じてお金を払っていたら、生きていけません。無視する方が楽で安全なのです。

実際には、この1,2の2つを両方やる必要があります。

往々にして売り手は、売りたい気持ちと商品への愛情から、約束を大きくしがち。だからまず、その燃えあがるテンションをクールダウンして、信じられるレベルにまで約束を小さくする。そして、その小さくした約束について、ぐうの音も出ないくらい、証拠を積み上げる。この2つのアプローチが、セールスメッセージの効果を強化するのです。

「99%信じられるビッグな約束よりも、
100%信じられるほどほどの約束のほうが、10倍パワフルだ」


寺本隆裕

PS
そういう意味で言うと、
この「商品が良すぎて売れない」っというのも、
商品の価値をきちんと伝えることができなかったという、
よくあるマーケティングの問題、ですね^^

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